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退院させらる末期がん患者の方が増えました
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露骨な時代の変化に気づくことがあります。 訪問介護における「強制退院させられた末期のがん患者」の方の実際です。
とくに昨年から、末期がんの方が、退院させられて在宅でヘルパーさんを呼ぶ形がおおくなりました。 ヘルパー会社は、2ヶ月程度総動員で、てんてこまいです。 しかし、顔色などは、末期の人の独特の色、表情です。 こんな人を退院させるのかと、驚くだけです。 そして2ヶ月くらいで、なくなられます。
病院側は、退院させるだけで、そのあとのケアはありません。 たしかに末期のがんは、医療的には打つ手がありませんので、痛み止め以外はケアのしようがないのでしょうが。
今、厚生労働省は、病院死を減らして「在宅死」の割合を増やすことを推進するという方針転換があります。そのため、末期のがん患者など死を目前にした人たちが、家に戻ってからの地域での支援の体制の整っていないままに退院を余儀なくされることが多くなり、各地で悲惨な事例も起きているという現状があります。
いま国は、病院で最後を迎えるのではなく家で過ごせるようにと、「在宅死」を推進しています。現在、自宅で亡くなる人は約13万人で、死者の約1割強にすぎない。この在宅死を2038年には4割に増やしたい、というのが厚労省の考えだそうです。もちろん、目的は医療費抑制です。 在宅死が倍増すれば医療費を5000億円削減できると言われます。
たしかに、病院には病院の、現場には現場の事情があるのでしょう。 今起きているのは、医療改革によって現場で働く人たちの余裕がなくっているということです。だから、患者に対しても、医者や看護士がときには性急に退院を求めるということが起きます。その雰囲気を感じ、物腰に押されて患者たちは、やむなく自宅に戻るという選択をします。
現場で働く人間から余裕を奪い、患者から安心して療養できるベッドを奪い、その構図のすべてが「在宅死」という美名のもとに正当化されるのです。でも退院させる真の理由は、病院経営における経済原理です。長期入院は、赤字になるのです。
在宅で、ほんとうに十分な医療や看護が受けられ、最期の時間を過ごせるのなら、もちろんそれは、それを望む人にとってはいいことかも知れません。 だが、すべての患者がそれを望むと考える根拠はないし、またそうあるべきだと考える理由もないのですが。それ以上に、在宅で末期のがん患者を受け入れる体制は、まるで無いということです。
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